メトロポリス
どうやら、フリッツ=ラングの「メトロポリス」がまた発売したようです。
そういや、こないだこの「メトロポリス」の当時のポスターがアメリカかどこかでオークションにかけられて、ものすごい金額で落札されたニュースをやってました。
これは、1926年の作品でモノクロ・サイレント映画ですが、今の未来の世界系SFモノの原点となった作品です。そういや、今年で80周年じゃないですか。
見ればわかりますが、あらすじは資本家と労働者の関係が極端になった未来という形で描かれてた気がします。そんで、ひょんなところから争いになって最後は協力し合おう!でTHE END。
当時はマルクス主義等のいろんなイデオロギーが活発になってきた時代。資本主義社会を続けてるとこういう姿になるという警鐘したかどうかはわかりませんが、ストーリーは思った以上に単純です。
この作品は、ストーリーよりも出てくるセット等についてがスゴイと評価されてると思います。
1926年当時の最先端な技術から未来像を考え出されていて、テレビ電話、超高層ビル、コンピューターらしきもの、ロボットなどが出てきます。
例えば、テレビなんて単純に思いますけど、確かテレビらしいテレビが開発されたのは、1925年頃です。それを電話とつなげたものを映像化したのもコレが最初でしょう。
まあ、作品としては未来SF映画の原型として映画史に残るわけですが、なぜか撮影の裏話も知ってるわけで、作品に出てくる未来都市のシーンは、模型を1コマ1コマ撮影したそうです。昔のキングコングみたいに。あとはフリッツ=ラングは、将校まで経験してる元軍人なので、軍隊的な行進の撮影を得意としてたはずです。後年、ヒトラーがこの監督だ!と思って、フリッツ=ラングにナチスのプロパガンダ製作を依頼して、ラングはアメリカに亡命した話は有名だったはずですが。
まあ、もし映画史を知りたい!という人は絶対に通る作品だと思います。